当店の黒水牛材に込められたこだわり

全体が真っ黒で一番個体差を感じない印材です。
ですが、こういう印材にも私のこだわりは入り込んでいきます。
当店の水牛材は全て芯持ち材を使用していますが、実はこの芯がクセ者なのです。
芯は元々神経が入っていた部分なので、正直丈夫ではありません。
芯付近は最も丈夫ですが、芯自体は丈夫ではないんです。
ご理解頂けますでしょうか?
ですから、この芯は出来る限り締まった小さいものを使用したいです。
これは象牙材の芯持ち材と同じです。
少しでも芯が小さく目立たないもの。
そしてもう1点、水牛材は乾燥に弱い弱点があります。
乾燥すると表面が筋状にひび割れてきます。
この弱点を補うように乾燥しにくい印材を長い間探しました。
何度も印材メーカーを変更して行きました。
私のことですから、最高級と呼ばれるものも当然試しました。
しかし素材として良かったものの、この乾燥という点で問題が感じられました。
そして、現在使用している印材に辿り着いたのです。
凄く安定した印材なので、これはほとんど返品しません。
よかったですね、仕入れ先さん…